学生時代に初めて関東に来た時、慶応大学の学食でうどんを食べて辟易した覚えがあります
言うまでもなくだし汁の濃さが関西とは全く違うわけで世間が狭いと自分がいる食文化が基準となりがちです
それぞれの言い分や理由もあるそうで
寒い地方だと塩分をたくさん獲って血圧上昇の効果として体温低下を阻止するという
極めて医学的なニーズに基づくという考えもあります
冷暖房が発達し血圧を上昇させてまでも体温を高く保つという必要性が乏しくなった今でも
古くからの食文化はそうたやすく変わらないというわけかもしれません
さて東北といえば当然寒いわけですから
食文化も薄味というわけにはまいりません
それでも普段好んで食べる讃岐系や大阪うどんとは違うものを期待するわけで
狭い了見で他所の地方の食文化に触れてもお門違いというもの
吉本新喜劇でシリアスな芝居を観ても持ち味はでなと思います

ここも多分福島県だと思いますが朝食をとったサービスエリア
朝の6時30分ですからヘビーなものは体調的にもそぐわず
やはり食べなれたうどんが無難
そんな思いでいただいたのは天ぷらうどん

思ってたよりもフツウというか、関西で食べるそれとさほど変わりはありません
もとより手打ちであるとか、タピオカが入っているとか、化調が入っているとかは不問
ここでは深夜運航のバスに疲れた身体にエネルギーを注入するのが第一目的ですから
味に対する評論は無用というもの
いや、むしろ北の国でうどんを食べられる喜びにうちふるえながら3分足らずでどんぶりを空けるのでした

帰りはイタリアンと洒落こみます
っていうかここにはうどんがなかっただけというのが本心

狩人風パスタというネーミングに惹かれたのは事実
といっても猟師が鉄砲で獲物を捕りに行く時間もなかったようで
鶏肉が使われているようです
せめて私としては「あずさ2号」を歌いながら持ってきてくださったら
どれだけ満足して食べられたことかと思います
しかしながらこれも大阪人の発想を押しつけてはいけません
私が店のオーナーであったとしてもそれは認めないと思います
まあ、結局のところどこに行っても麺類がある限り
そちらになびくという習性はどこの国に行っても同じということだけは確認できました
テーマ : うどん・そば
ジャンル : グルメ